さて、離婚した際に浮気をした、DV被害があった、夫が定職に就かないなど非がある場合、慰謝料が請求されます。
慰謝料は夫婦どちらかの不貞により相手が精神的苦痛を味わった場合に支払われるのです。
それでは慰謝料の相場はいくらくらいなのでしょうか？ 慰謝料は、被害の種類によって相場が異なるので、まず被害別の慰謝料の相場価格について説明をしていきます。
もくじ
1．不倫や浮気をした場合
不倫や浮気をした場合はもちろん相手に精神的苦痛を与えるので、慰謝料が発生します。
慰謝料の相場は100万円～500万円かかると言われています。
基準額が120万円で、不倫や浮気をした回数や期間、至った経緯により受けた配偶者の精神的・肉体的ダメージ（うつになった、自殺を図った、心労で流産・早産したなど）によって慰謝料の値段が変わります。
2. 精神的・身体的に暴力を受けた場合
相手から身体的な暴力（DV）を受けた場合はもちろん、言葉の暴力も精神的な暴力になりますので、精神的苦痛になり慰謝料を請求することができます。
この場合の相場は50万～500万円かかると言われています。
慰謝料の金額は、精神的・身体的暴力の度合いや回数、配偶者のケガや障害、後遺症によって値段が変わります。
3.悪意の遺棄の場合
悪意の遺棄とは夫婦の同居義務や協力義務、助け合う義務に違反したケースのことです。
夫が妻に生活費を渡さなかったり、家出を繰り返したり、家に帰ってこなかったり、家から追い出されたり、健康な夫なのに働かなかったりという場合は遺棄とみなされます。
上記の場合、慰謝料の請求ができます。
慰謝料の金額は50万円～300万円かかると言われています。
基準額は100万円で遺棄した回数や期間、事情によって値段が変わります。
この他にもセックスレスの相場は100万円～300万円と言われています。
（参照URL http://rikon-isharyou-anshin.com/isharyou/keisan）
それでは、お金が無くて高額な慰謝料が払えない場合はどうなってしまうのでしょうか？ 調べてみました。
1．日本の法律では慰謝料を支払わなくても罰則はない
例えば、夫が別の専業主婦の人とW不倫をしてその妻が慰謝料を請求した場合でも、相手が「専業主婦で収入が無く、貯蓄や生命保険などの財産がないので慰謝料を支払わない」と押し通してしまうと、慰謝料請求の判決が出ても判決がただの紙切れになってしまう場合があるそうです。
-スポンサードリンク-普通なら慰謝料が払えない場合、判決確定後10年間は給料の差し押さえや、財産の差し押さえがあります。
差し押さえの手続きには預金なら銀行名、生命保険なら保険証券の番号、給与なら勤務先と住所が必要です。
しかし、これらの情報がなければ、差し押さえの手続きができないのです。
これは、強制執行をしても財産を隠されればそれで終わりというけっかになってしまうそうです。
民事裁判に勝ったところ、意味がないと感じる被害者も多いようです。
日本の今の法律では慰謝料を支払わなくても罰則はないそうですが、慰謝料を支払わないで押し通すとは、被害者の気持ちや、人としてどうなの？ということが問われそうですね。
2．慰謝料を示談で分割にしてもらうようお願いする
慰謝料は本来一括で支払うべきですが、示談で分割にできる場合があるそうです。
お金が無くて慰謝料を一括で支払えない場合は何とか示談で分割にしてもらい、責任をもって慰謝料を支払いましょう。
3．慰謝料請求権が時効になっていないかを調べる
不貞行為があった場合、その行為があったことを相手から知らされて3年以上たった場合は慰謝料請求権が時効になります。
この時に未だ婚姻関係を続けている状態ですと、慰謝料の請求はできません。
また、離婚後6か月以内の場合は慰謝料請求権の時効は解消されないです。
また不倫関係から20年間経った後に、不倫の時効が成立するという法律があります。
4．慰謝料が払えないことを法テラスに相談する。
法テラスとは日本司法支援センターのことで、相談の内容に応じて、解決に役立つ法制度や、地方公共団体、弁護士会、司法書士会、消費者団体などの相談窓口を法テラス・サポートダイヤルや全国の法テラス地方事務所にて無料で案内をしてくれる法務省所管の公的な法人です。
法テラスでは経済的に余裕のない方が法的トラブルにあった時に無料法律相談に応じたり、場合によっては弁護士費用や司法書士費用を立て替えてくれるのです。
お金が無くて慰謝料が払えない場合は法テラスに相談してみましょう。
慰謝料の相場って？お金が無くて払えない場合どうなってしまうの？まとめ
日本の法律では慰謝料を支払わなくても罰則はないということを初めて知りました。
慰謝料は踏みなおそうと思えば、踏み倒せるのですね。
しかしもし、仮に慰謝料を踏み倒せたとしても一筋縄では終わらないかもしれませんね。
離婚の慰謝料の話が出て、お金が無くてまずどうしたらいいかわからない場合は法テラスの無料相談で話を聞いてもらうことがよいでしょう。
また、離婚以外にも、将来何が起きるかわからないので普段からコツコツと貯蓄していくことが大切です。
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